すっかり秋も深まり、日ごとに寒さが身にしみる頃となってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
お気に入りの商品を探していると、説明に着物の生地の名前や手法が書かれてることがありますが、それがどのようなものか、気になる方も多いと思います。
そこで今回は着物や生地、その他着物リメイクに関する用語をご紹介します。
久留米絣
くるめがすり
福岡県南部の筑後地方で製造されており、日本三大絣の一つと呼ばれている綿素材の織物です。
通気性が良いため夏は涼しく感じることができ、冬は内側の熱を逃がさず暖かく感じることができます。
1957年に国の重要無形文化財に指定、1976年には経済産業大臣指定 伝統工芸品に指定されており、非常に価値が高いものとなっております。
ジョーゼット
とても薄く、向こう側が透けるような素材で、しなやかでふんわりとして独特のシャリ感があります。
弾力性がありシワになりにくく、洋服の袖などによく使われます。繊細で可憐な高級感が人気の生地となっております。
ひとこしちりめん
凹凸が細かく、着崩れが少ないのが特徴の生地で、高級品として扱われます。
少しザラザラするような触り心地で、着物の他に風呂敷にも使われることがあります。
銘仙
めいせん
比較的カジュアルな着物で、大正から昭和にかけて流行しました。
通常の平織りでは見られないようなにじんだ優しい色合いが特徴で、現在ではアンティーク着物として幅広い年代から親しまれています。
黒留袖
くろとめそで
着物の中でもっとも格式が高い「正礼装(第一礼装)」として有名な黒留袖は、黒い地色に五つの家紋が入り、裾部分には絵羽模様が入るのが特徴です。
華やかで高級感溢れる黒留袖を利用したリメイク商品は、お出かけやフォーマルな場にもぴったりな一押し商品となっております。
筒描き
つつがき
染色法の一種で、筒に防染糊を入れ、糊を絞り出して輪郭を描き、生地を染色したあとに糊を洗い流すと糊の部分が浮かび上がります。
手染めならでの風合いは、現在の大量生産による染めでは絶対に出せない鮮やかな仕上がりです。
ろうけつ染め
模様部分を蝋で防染してから染色する伝統的な染色技法で、蝋を薄く塗れば薄く染まるようにもなり、蝋の厚みが作品の表現につながります。
グラデーションや蝋のひび割れといった偶然こそが、最大の特徴であり魅力でもあります。
柿渋染め
かきしぶぞめ
渋柿を発酵・熟成させて作られる塗料に漬けて染めます。
防腐効果や防水効果、防虫効果もあり、使っているうちに渋柿の深みのある色に変化していく様子も楽しめます。